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2016年3月号

興味対象のタンパク質のみで構成した配列データベースを使うことの長所と短所は何でしょうか?

Mascotを利用した研究論文を紹介しています。取り上げてほしい話題や研究論文がありましたらぜひご紹介ください。また、 Mascotニューズレターの内容に関してお気づきの点やご質問などありましたらご連絡ください。

今月の小技では、お客様がお持ちの配列データベースを新規登録する手順を YouTube でご説明しています。

Mascotニューズレターのバックナンバーは このページ からご覧いただけます。日本語版は「Japanese」リンクをクリックしてください。

 

March 2016

関心のあるペプチドのみに対する検索
Mascotを利用した論文の紹介
今月の小技
 

関心のあるペプチドのみに対する検索

Washington大学のWilliam Noble先生は、最近「Nature Methods」に掲載された論文で、興味対象以外のペプチドを配列データベースから除いてから検索することを提案しています。William先生は、ヒト及びマラリア原虫(Plasmodium)由来の混合サンプルを使って行ったマラリア研究を通じて、マラリア原虫由来タンパク質が興味対象の場合は配列データベースからヒト由来タンパク質を除くと、与えられたFDRにおける感度(Sensitivity, 実験サンプル中に存在するペプチドの捕捉率)が良くなることを観察しています。

しかしながらこれはWilliam先生の研究例には当てはまるかもしれませんが、普遍的なルールではありません。MS2スペクトル数がマラリア原虫由来90%、ヒト由来10%で構成された質量データをマラリア原虫由来データベースで検索した場合はほぼ確実に良好な感度が得られます。しかし、ヒト由来90%、マラリア原虫由来10%構成の質量データの場合は感度は悪くなります

限定された配列データベースに対する検索には利点と限界が潜在しています。詳しくは ブログ をご覧ください。

ROC curves from Nature Methods 12 605-8 (2015)

Mascotを利用した論文の紹介

Mascotニューズレターで取り上げてほしい話題や研究論文がありましたらぜひご紹介ください。また、Mascotニューズレターの内容に関してお気づきの点やご質問などありましたらご連絡ください。.

 

Cryo-slicing Blue Native-Mass Spectrometry (csBN-MS), a Novel Technology for High Resolution Complexome Profiling

Catrin S. Mueller, Wolfgang Bildl, Alexander Haupt, Lars Ellenrieder, Thomas Becker, Carola Hunte, Bernd Fakler and Uwe Schulte

Molecular & Cellular Proteomics (2016), 15, 669-681

In this study the authors present a new high resolution workflow for characterization of native protein complexes. Using blue native (BN) gel electrophoresis combined with LC-MS/MS, it enables large scale identification of complexes and their subunits. This BN-MS workflow provides several advantages over previous approaches - it uses nearly the full resolving power of the BN-PAGE separation, it provides detailed abundance-mass profiles over a wide molecular size range, and it provides more comprehensive resolution of the subunit composition.

Sample preparation is performed by gel slicing with a cryo-microtome. For the analysis of a rat brain mitochondrial membrane preparation, it provided a total of 230 slices, each covering 0.3 mm of the BN gel. These gel slice samples were subsequently digested and analyzed by LC-MS/MS, and the data were evaluated using label-free quantification of proteins. In the entire set of cryo-slices, these analyses identified over 1,200 proteins, 774 of which were mitochondrial proteins.

Besides the higher resolution, the method was able to identify and quantify over 70% of the known mitochondrial proteome over the mass range of 100 to 3,500 kDa.

Thumbnail from featured publication

今月の小技

昨今ではビデオの作成、公開、アクセスが容易になりましたので、文字や図で構成されたマニュアル類が整備されているとしても、もし動画を含む「映像」で構成された説明資料があれば、まずはそれを観ながら、新規に導入した実験設備の使い方などを習得する方が楽だと思われるお客様も多いと思います。

私共でも「Mascotトレーニングコース」で使っている説明資料を Webcast course としてビデオ展開しておりますが、Mascotの設定に関する具体的な操作説明については文字・図形情報しかありませんでしたので、この度 YouTube を利用した操作説明ビデオを作成し、公開することにしました。第一弾として、配列データベースの新規登録操作方法ビデオをアップしましたのでご覧ください。

ビデオの内容に関して、ご意見やご要望などありましたらどしどしお寄せください。

new video on youtube
 

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